遺産相続・遺産分割・遺留分・遺言無効確認・養子縁組無効確認等 家事・相続事件に強い弁護士をお探しなら森法律事務所へ
遺産分割調停事件は長期化するという都市伝説がありますが、
東京や横浜の遺産分割事件は、非常にシステマチックに運営され、スピーディに解決します。おおむね8割が1年で解決しています。
当事者間で譲れない点があるときは、協議を続けるよりは、弁護士に依頼して遺産分割調停を申し立てた方がはるかに早期解決します。
調停は長期化するというのは、最近の遺産分割調停の実情を知らない人たちです。
弊所は高度な専門性から、弁護士等全国の専門家の方々のために、下記書籍とDVD全三巻を配布しています。多くの専門家の方が、遺産分割実務を、これで研修しています。
弁護士のための遺産相続実務のポイント 遺産分割・遺言無効・使途不明金ほか遺産分割の付随問題 弊所が多数の遺産分割案件を処理する中で、遺産分割調停の進め方等について獲得したノウハウ・知見を、全国の弁護士等専門家の方々のために公開した書籍で、 その内容の高さから多くの弁護士の先生方から弁護士の必読書という評価を受けております。
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遺産分割協議・遺産分割調停は、主に、以下のような手順で遺産分割手続きをすすめ、最終的に遺産分割協議書を作成します。
大切なことは、いきなり、誰が何を取得するのか、という協議からスタートしないことです。
遺産分割手続きに参加できるものは誰かを確定します。
必ず戸籍をたどり、相続人の範囲を確認しましょう。別の異性との間に子供がいた、という事実が、それなりにでてきます。相続人かどうかで争いがあるときは、まず、この点を確定しないと次のStep2にはすすめません。
相続手続きから脱退したい人は、相続の放棄、相続分の放棄、相続分の譲渡の手続きをとります。
遺言が存在しないことを確認します。遺言書があれば、遺言書が分割協議に優先し、遺言書で定められた以外の財産について分割協議をします。
公正証書遺言については、最寄りの公証人役場で、検索を書ければ、全国の公証人役場を調べることができますが、自筆証書遺言は、調査する方法がありません。
この遺産分割で何を分けるのか、この点を確定します。
遺産のうち、不動産は、名寄せで確認出来ますが、預金は、おもいあたる金融機関に対し、相続人として、確認調査するしかありません。
また遺産か否かで争いがある場合は、この点を合意できないと次のStep4には、すすめません。
分割対象の遺産の評価を決めます。
不動産は、相続人全員が、相続税評価額あるいは固定資産評価額で価格合意できればその価格によります。
しかし、相続人の一人でも時価を主張すれば、仲介業者などから複数の情報を集め、そのなかで価格合意に努力するしかありません。
非上場株の株式は、時価評価が難しく、相続税評価額で評価するしかないでしょう。
ただ、税法が認めた評価方式のうち、どれをとるかで、合意をすることが難しい場合もあります。評価で合意しないと次のStep5には、すすめません。
分割基準は法定相続分が原則ですが、当事者間の協議で自由に分割基準を定めることも可能です。特別寄与や特別受益があるときは、確定し、具体的相続分を算定します。
遺産総額×各人の相続分で、各人が取得できる財産額を数値化します。
分割基準で合意しないと次のStep6には、すすめません。
この段階で、ようやく各人が取得希望する財産を確定します。
各人が取得できる財産額と取得希望の財産を比較し、前者が後者より少ないときは、多い相続人から代償金をもらい、多いときは、少ない相続人へ代償金を支払います。
無事話がついたら、当事者間で、遺産分割協議書を作成します。
できれば、弁護士に依頼した方が賢明でしょう。
被相続人は父、相続人は、子供A・Bの二名。
相続財産は、不動産のみで土地建物とマンションの二つ。
A・Bは、戸籍を調査し、他に相続人のいないことを確認しました。
A・Bは、公証人役場に行き、公正証書遺言がないことを確認しました。
また自宅でも遺言書らしきものがないことを確認しました。
残された遺産は不動産のみで、これが相続財産であることを確認しました。
A・Bは、土地建物の時価が1000万円、マンションの時価も1000万円であることを合意しました。
A・Bは、Bの特別受益が500万円であることを合意しました。
遺産総額から特特別受益500万円を加算すると、みなし遺産総額は2500万円になり
ます。これを法定相続分で割ると、一人あたりの取得額は1250万円です。
しかし、Bは、500万円の特別受益がありますから、750万円しか取得できません
(1250万円-500万円)。
最終的には、Aの取得分は1250万円、Bは750万円が具体的相続分になります。
Aは、土地建物の取得を希望し、Bはマンションの取得を希望しました。
しかし、Aは1250万円の取得分なのに1000万円の土地建物しか取得できません。
一方、Bは、750万円しか取得できないのに1000万円のマンションを取得します。
そこで、Bは、250万円をAに代償金として支払うことにしました。
AとBは、その合意を遺産分割協議にしました。